カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

カナダのビザ、仕事の探し方。

今日はYoutubeで対談です。カナダのビザ、仕事の探し方について話をしました。

今後はしばらくこのブログをお休みし、ユーチューブで情報発信していきます。ご興味あればチャンネル登録ください。

 

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俺は正しい選択をしたのか?

未だに自分に聞き返しています、自分は正しい選択をしたのか?

 

私はイギリスでMBAを取得後、ここカルガリーにある日系の財閥系商社にワークビザを取得してもらってここで働き始めました。東京にいるときは、ドイツ系の戦略コンサルとして働いていた私には、この商社での仕事はとても緩く感じました。でも、コンサルで心身ともにすり減った私にはとても良い期間でした。でも、年数を重ねて最短で仕事のタイトルは上がっていったのですが、給料は少しずつしか上がりません。いわゆるタイトルインフレです。タイトルだけが上がって、その割に肝心の給料はそれほど上がらない。ここにフラストレーションを感じた私は、仕事は所詮給料、タイトルなんて不要だから給料を最大化すると決心し、ここカルガリーに本社を構えるオイル会社からオファーを取り付け、10年働きました。給料は自分には貰いすぎと思えるくらい貰えました。レイオフ時のパッケージも想像以上のものでした。

 

それなのに、今回はオイルメジャーからの、年収ベース税引き後2割以上高いオファーを断りました。未だにこの判断が正しかったかはわかりません。このオファーを取った上でのベースシナリオは、そこそこのパフォーマンスは出せるけど昇進はない、ただし、年齢的にも私の強みを発揮できないという意味でも、5年位でレイオフに合うというものでした。もしかしたら他の人から見るととてもPessimisticな見方かもしれません。でも、私の年齢で且つ強みが活かせないエリアで昇進することは難しい。仕事の性質上、沢山の人を束ねていく仕事なので、私の語学力とオイル業界でのオペレーションの経験のない私にはこれらの人たちの言うことを一聞いて十理解することはできない。これ誤解のないように言いますが、私の英語力は日本人としては悪くはない。TOEICならきっと満点近く。TOEFLでもHarvardのMBAで必要とされるスコアを出せます。でも、やっぱりNativeじゃないのでこういう沢山の人を束ねる仕事は語学がハンデとなります。エンジニアやファイナンスの知識は勿論、結局は言葉で人を動かす仕事なので英語はNative並ではなく、Nativeでもエリートレベルが求められます。

 

一方、今の仕事を続ける上でのベースシナリオは、リタイヤメントまでこのまま働ける、そしてひとつ上のポジションには上がるというものです。そして、うまく言えば2つ上のポジションは狙えるというものです。今の仕事は市場分析の仕事なので、大勢の前でプレゼンしたり、経営トップの投資家向け資料を助けたりする仕事ですが、基本は自分のエリアの仕事の枠があり、大勢の人たちを束ねる仕事ではない。また、私の会社はカナダ最大のマイニング会社ですが、一流と言われるオイル会社に比べると、レベルは一つ下がるように感じます。具体的には、オイル会社で働く人間は、勿論職種にもよりますが、私のいたUpstream部隊は何らかのタイトルを最低一つは持っています。例えば、P.Eng, P.Geo, CA, CFA, MBA, Phd, など。MBAは単体ではあまり意味がなくて、P.Egn&MBAで意味を持ちます。一方、今の会社では単体でMBAを持っている人はそこそこいますが、そもそも資格保有者が少ない。アタナは何ができる人ですかというのが曖昧な人が多い。そうは言ってもカナダの一般の大手企業比べれば高いとは思いますが、Top of the Topではないということです。逆に言えば、私の価値は資格だけで言っても間違いなく秀でている。

 

さて、今の会社でポジションが一つ上がったとします。それでも、オファーを貰ったオイル会社の給料を単年ベースで超えることはできません。オイル会社のシナリオより数年長く働くことにより総年収でオイル会社よりも高くなるというベースシナリオです。従って、総年収の高い今の職場で働き続けることを決めました。これがロジック。

 

でもね、一寸先なんて誰にもわからないわけです。ここは日本ではない、カナダです。しかも資源ビジネスなんて先なんて何もわからない。明日と言わず今日の今日、今の今、私の会社が今の資産を売り払うかもしれない、上に上がれないかもしれない、上司と喧嘩してしまうかもしれない、オイル会社にはいないようなアホなやつに冷たく当たって職場で顰蹙を買ってしまうかもしれない。それなら、将来は誰にもわからないなら、ベースシナリオなんてなんの意味もなく、今最高の給料をもらえるオイル会社に行くべきだったのかなんて、何も難しいことを考えずに自分の欲望のまま飛びつくべきだったのかと未だに思います。

 

今回の冒険には自分の年齢や家族の状況も関わってきました。娘たちが高校生、中学生でこれからお金がかかるときを迎えていることが一つの大きな要因です。これまでのように、お父さん冒険ばっかりできません。お父さんの冒険心を満たすより、より安定を見込める決定です。また、自分の年齢から、自分にできるかできない仕事に飛びつく勇気が足りませんでした。家族のこととか言ったけど、結局はこの自分の勇気の問題が一番の原因です。勇気がなかった。家族のことはやっぱり言い訳です。だって、自分に自信さえがあれば家族を説得できたので。

 

もうオファーは断ったのでこのオプションはありません。自分の弱さをロジックで覆い隠そうとしても意味がありません。こうなったら、ベースシナリオより上を実現すべく、今の会社で2つ上に上がって行きましょう。2つ上に上がれば単年ベースでもオイル会社を超えられるので。やってやります。

オファーを断りました。

本日、オファーを断る旨の連絡を先方にしました。

 

今日は前のオイル会社の友人と昼食と取りました。そうすると、また前の同僚と会い、結局3人で食べました。やっぱりオイル会社の人って良いんですよね、皆んな前向きで快活で。そこにいるだけで楽しい。でも、金額に釣られてこのオファーは取れませんでした。この選択は、究極的には新しい職場でチャレンジするか、または今の会社に残って昇進を狙うかです。結局私は後者を取りました。この歳で、新しい職場でチャレンジして、それがうまく行かなかったときのリスクが高すぎるのも大きな原因です。また、昨日書きましたが、自分の強み、会社に残ったときにあるチャンス、これを考えると目先のお金に釣られては行けないのです。

 

お断りのメールはできるだけ丁寧に作って送りました。感謝の気持ちと申し訳ない気持ちを込めながら。こんなオファーを断るカナダ人は絶対にいない。でも、とても残念でしたが、現時点で思える最適な判断だと信じています。

 

まあ、こんな歳でもチャンスをくれるカナダ、私は本当に感謝しています。

オファーの有効期限は明日

オファーの有効期限は明日です。

 

きっと今の会社に残ることになると思います。今後どんなチャンスが有るのか、どんなリスクが有るのか、そして自分の強みと弱みはどこなのかを書き出して決めました。昔流行ったSWOT分析です。そして、更に決め手となったのは、やる仕事を具体的に書き出して、それらをやってみたいのかどうか、Passionを持てるのかどうかです。

 

金曜にオファーを貰ってから短期間にたくさんの人に相談しました。昔の上司、同僚、メンター、部下、家族。流石に論点は出尽くしました。話をしてわかったことは、きっと新しい職場でも自分ならやっていけるだろうということです。同時に、この仕事はやってはいけるけど、自分の得意分野ではないだろうということも明確に見えるようになりました。一方、今の会社は自分の得意なところでやっていける。具体的には、オファーを貰った仕事はM&AやBusiness Developmentの仕事です。この仕事にはPetroleum EngineeringやFinanceの知識は最低限必要ですが、仕事の本質はプロジェクトマネジメント、様々な人を使いながら仕事をまとめ上げる仕事です。これは、私がどんなに英語がそこそこできても、英語を母国語としない人にはとても困難な仕事です。高度なプロたちを拙い英語の理解力でまとめ上げることはできません。一方、今の仕事は、様々な資料を読み込みそれらを元に、市場動向を理解し、今後の動向を予測する、そしてそれをみんなにプレゼンする。プレゼンは調べたフィールドですから、相手が10人いても100人いてもこれならやれます。殆どの質問は想定内。だから英語は全く問題ありません。少なくとも、相手が何を言ってるのかわからなくて困ってしまうことはありません。これが強みを活かせるという話。

 

もう一つの理由は、やはり新しい仕事に対するパッションが持てなかったことです。私は資料をまとめ上げたらいプレゼンするのは大好きです。でも、新しい仕事にはこのパッションは持てない。これも大きな決め手です。

今後の10年は、相手のフィールドでなく、自分のフィールドで勝負して、この組織の中でのし上がろうと思います。

 

オファーを貰ったオイル会社はやっぱり格好いいし、ボーナスもすごい。でも、逆に言うとこの会社に惹かれる理由がお金と格好いい以外は殆どないことにも気づきました。それなら、今の会社でのし上がって給料を上げれば、仕事を楽しくそしてお金ももっと稼ぐ、というふうに持っていこうと思います。正直これ以上更にお金をもらっても、私のライフスタイルが変わることはありません。今乗っているVolvo XC90がMMW X5に変わるくらいでしょうか。でも、子供はVolvoが好きなのでBMには変わらないな。

 

金額の高いオファーペーパーって、うっかりするとサインしそうになるんですよね。これ見るたびに、決めたはずなのに心が動きます。明日が有効期限の最終日です。きっとサインをしないと思います。Respectの心を込めてごめんなさいのメールを準備しないと。こんな私に高額なオファーをくれたことにはとても感謝です。

オファーです

オファー来ました。

今朝あるオイル会社の人事から電話があり、オファー内容を書いた書類を送ること、そしてその後30分ほど内容の説明を受けました。

 

正直、良いですね。基本給も現在より20%ほど高い。前のオイル会社のときよりも高い。基本給に加え、基本給の10%分をRRSPと呼ばれるここカナダの個人年金に会社から積み上げてくれる。今の会社が9%ですからこれは少しだけ良い。そしてボーナスは年間ボーナス、長期積立ボーナスを足すと基本給の50%になります。とてもGenerousです。年間ボーナスが基本給の20%をターゲット、長期積立が30%になります。長期積立ボーナスというのは、基本給30%分を、今後3年に分けて支払われます。

そしてバケーションは5週間プラスフレックス休暇一週間で合計6週間。その他にも、事務費用として年間500ドル、週に3回勤務となるのですが、在宅勤務手当もでます。その他健康保険も今の会社よりもいいかな。さすがオイルメジャー、お金貰いすぎです。

 

さて、このオファーを取るべきか、給料は確かに上がる、でも仕事はオイル資産やオイル会社の買収などを行います。買収の仕事はエンジニアやジオロジスト、弁護士、Tax関係者などのプロジェクトマネジメントが中心となるので、正直言葉的に大変なのは言うまでもありません。そうは言っても、この仕事は以前のオイル会社で7年間やったので、やれるかもしれない。でも、今の会社は仕事も人間関係も心地よい。そして私のことを高く評価していくれている。きっと、今の会社では昇進は期待できるけど、昇進しても、基本給はこのオイル会社に追いついても50%のボーナスは流石に出ない。

 

オファー期限は来週月曜日。前のオイル会社の友人にも相談しています。お金を取るか、居心地さ、自分の強みを発揮できるところを取るか、さあ、どうしよう。

オファーが来ません

オファーが来ません。

 

オファーが来たらどうしたらいいんだ、会社に残るべきか移るべきか悩んでいて、オファーがメールで届くのを怖がりながらメールを細かくチェックしていたのですが、いざこないとなると少しがっかりのように感じます。勝手なものです。

 

来ないのだとしたら何故か理由はわかります。一つは、私が値段をふっかけ過ぎた。Reference Checkの前には人事が電話をかけてきて、私の期待している金額を聞いてきます。それがわかっていたので事前に昔の友人に相談したところ、今オイル会社は優秀な人材の獲得に苦労していて、かつ先方は私のことを気に入っている。だから、このくらいは十分に期待できるアドバイスされた数字がかなりの金額でした。それはあまりにすごいなと思い、少し割り引いていったのですが、先方からはそうはボーナスを入れた総額ですよね?との質問があり、いやいや、私が言っているのは基本給で、その他に年間のボーナス、長期ボーナス、利益シェアを要求しました。少し言い過ぎたんだと思います。2つ目は、私の卒業年を聞いてきました。これはかなりグレーな質問です。ここカナダでは年齢を聞くことは法律違反ですが、卒業年はグレーですが違法ではありません。しかしこの質問は実質的な年齢の質問になります。

 

まあ、高値をふっかけたのは、このくらい出してくれるのであれば考えるかもしれないという程度だったので、これはこれでよし。今の会社はとても気に入っています。給料はオイル会社ほど高くはないですがそれでも十分貰っていますしベネフィットはいい。レイオフも少ないし、仕事を自分は楽しめているしきっと自分の得意なところとも合致していて高い評価も受けている。人もとても上品で心地よい。なので、これまで通り今の会社で頑張るだけです

 

行く行かないは別としても、オファーは見てみたい。特に高い金額のやつ。笑