カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

外資戦略コンサルのお仕事2

 前回は戦略コンサルが猛烈に働くこと書きました。今回はもう少し具体的に。

 

プロジェクトを、クライアント先で行うものと自分のオフィスで行えるものの2つに分けるとします。前者タイプでは、自動車メーカー間の部品を共有化して規模の経済を図ろうというプロジェクトを行いました。これは、ある日系の自動車メーカーが外資メーカーに買収されて、それに伴いドイツ側からの提案で行われたものです。ドイツ・米国・日本の自動車メーカー3社で部品を共有化できるもの、できないものを整理して、できるものはどのように行うかの方向性を決めるプロジェクトです。因みに、この共有化によってxxxx億円というコスト削減を目指しました。従って、一見高く見えるコンサル料も、割安という理屈でお金を頂きます。お金の話が出たので追記。コンサル料金は、このコンサル料金+経費となっています。経費はコンサル料金の15-20%頂き、この経費からリサーチに使う費用、コンサルのホテル・交通費・夕食代などあらゆる費用が落とせます。せこいクライアントでない限り、領収書は必要ありませんでした。この費用はかなりあるんですが、リサーチ費用なんて実は知れてるので、一般庶民の私が泊ったことないホテル、移動、レストランなど色んなバブリーな体験をさせてくれました。ただ、このころは余りに精神的にも肉体的にも追い詰められていたので、何も感じることができませんでした。この点は残念。

 

体制としては、ドイツ自動車メーカーを指揮するコンサル1人、米国1人、私は日本側で一人。そうです、英語が少しできるということで、英語を使うプロジェクトには必ずアサインされてました(前回書いた通りコンサル英語苦手な人多いので、英語は一つのValueになります)。さて、私の仕事は、日本側のエンジニア20人と購買担当20人tとそれらの部長さんを纏める役割とドイツ・米国との調整・交渉です。お金はドイツの自動車メーカーから支払われているので私のクライアントはドイツ自動車メーカーなのですが、日本側代表としては、やはり日系自動車メーカーの利益を守る役割もこなさないと日本の方たちがついてきてくれないので、微妙なさじ加減も求められます。

 

クライアントのルームに入るのが朝9時、昼間は私の担当の日系メーカーでのエンジニア、購買担当者との会議や2週間ごとにある定例会議に向けた準備。プロジェクトルームを出るのが夜10時ごろ。自分のオフィスに帰ってからは、ドイツ・米国とのコンサルとの電話会議、明日の会議の準備でオフィスを出るのが2時か3時という感じでしょうか。定例会議や最終プレゼンの前は、ほぼ徹夜が続くという感じです。ただ、このクライアントでのプロジェクトは、自分のオフィスで行うプロジェクトよりもかなり楽な場合が多いのです(特に中途採用で入ったコンサルには)。つまり、このプロジェクトはかなり楽な方と言っていいと思います。

 

コンサルからのオファーが給料倍くと書きましたが、時給ベースではほぼ同じといってもいいかもしれません。ただ、上記さくっと書きましたが、仕事のプレッシャーは半端ではありません。クライアントからのプレッシャーは勿論ですが、私が一番つらかったのは実は同僚からのプレッシャーでした。自分の自信もプライドも存在価値も全て粉々にされたコンサル時代でした。コンサル地獄物語は次回。