カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

欧米男性への日本女性の大きな勘違い

日本女性は欧米男性に対して大きな勘違いをしているように思います。これはマスコミが上っ面しか報道しないからなんでしょう。マスコミも含め海外の人との接触が限られているから上っ面しか見えないのでしょうか。更に考えると、これだけITが発達しても海外との接触が限られてるのは、日本語という世界的には特殊言語がコミュニケーションを分断していること、そして人種の違いもあると思います。

 

ヤフージャパンで中谷美紀さんの記事を見ました。旦那さんが洗濯物を手伝ってくれたからありがとうと言ったら、ありがとうなんて言わなくていいよ、家事を分担するのは当然だからというような記事だったと思います。それに対し、コメント欄は、欧米男性への称賛と、日本男性への不満で一杯でした。何という浅はかな。この浅はかさは思考力の欠如というより、単純に知識不足から起こるのだと思います。

 

私はカナダへの移民としてカナダの会社でいろんなカナダ人を見てきました。私が見てきたカナダ人は一般的なカナダ人でなく知識層、ホワイトカラーでも上位の人達です。だからカナダ人全般を語ることはできません。この人達を見ると、言うほど家事って男の人手伝いませんよ。ただ、ゼロではない。子供のホッケーへの送り迎えや、バーベキュー担当はします。楽しいから。でも、普段から掃除を手伝ったり料理を作ったりというのはほとんどの方がしません。一方、女性には稼ぐことが求められます。女性への要求は家事をやってればOKというものでは決してありません、稼がないといけないのです。要求レベルはそれぞれ違いますが、男性と同等レベルを求められるのが一般的です。ここを知ったほうがいい。専業主婦というの納税しないし、社会への貢献が少ないからです(子育てなどの家庭内のことは中のことなのでお好きにされればよいですが、ここで述べてるのはあくまで社会への貢献という意味です)。

 

一方で、女性が働くことができる体制づくりを社会がしています。男性が夕方5時以降働くことは殆どありませんから子供の送り迎えもできるし、家事も手伝おうと思えば少しはできる。でも、ほとんどの私の知っているカナダ人はゼロじゃないけど言うほどしないですが。まして、ブルーカラーの男性は、一般的にマッチョカルチャーがここにはあるので、更に家事なんてしません。

 

中谷さんは、日本で女優としてきちんと働いて恐らく旦那さん以上に働いているから家事を手伝ってもらえるのです。これを上っ面だけ見て、欧米の男性は家事をやる、ここだけを見て判断するのは大きな間違いです。それどころか、ここカルガリーでよく見るのは、男性は働かずに日本女性にだけ働かせる夫婦です。家庭内のことなので他人がとやかくいうことではありません。しかし、知識としては知っておいたほうが良いと思います。ここカルガリーには少なくないんです。中谷さんもこのグループに入るのかもしれません。オーケストラの団員がどれほどお金をもらえるのかは知りませんが、一人で生活できるほどのお金は貰えないでしょう。つまり、旦那さんは専業ではなく兼業主婦という立場なのではないでしょうか。

 

欧米で女性が生活するのってかなり大変ですよ。逆に私から見ると、日本の女性は稼ぐ責任を男性にすべて転嫁することがある意味許された社会で、専業主婦というのでも余り後ろめたくなく、女性天国です。ただ、女性も働いているのに男性が家事を手伝わないというのは問題外だとは思います。全ては男女間のすべてを含めた負担が合理的かどうかという単純な問題です。一方、全ての稼ぐ責任を男性に押し付けて自分は専業主婦なら、文字通り主婦業に専念しているのですから、男性に家事を期待するのはおかしな話だとは私は思います。

 

欧米の男性、皆さんが思うほど優しくないし、家事なんてそんなにしないし、女性も稼ぐことが要求されるし、結構大変ですよ。日本の女性は働く障害が大きいけど、同時に要求されるレベルが低く稼ぐ責任を全て男性に丸投げしていて、楽といえば楽ちんというのも事実であることはきちんと認識されたほうが良いと思います。上っ面だけ見るのは止めましょう。