カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

ネットワークはJob Huntingに大事なのか

転職活動においてネットワークはとても大事、ネットワークを広げなさいとよく言われませんか?それって本当なのでしょうか?ネットワークがあれば仕事紹介してくれたりするのでしょうか?

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私の場合、戦略コンサルを受ける時にもウェブサイトから申し込みました。カナダの日系商社もファックスで申し込み、現在のオイル会社もウェブサイトから申し込みました。従って、誰かに仕事を紹介してもらったなんてラッキーなことは一度もありませんでした。

 

現在オイル会社にいて、知り合いから仕事を紹介してくれと言われます。また、エジンバラ大学MBAを取った後輩から問い合わせが来る時があります。でも私が出来ることは、ウェブサイトをチェックしてくださいというのみです。ここカナダの会社は日本の会社とは違って、人事ではなくラインの人が直接面接をすること書きました。仮に今の会社に空きがあり、そこで募集をかけている人が私の知り合いでも、私の知り合いをどうか宜しくなんて私には言えません。そんな抜け駆けみたいなことは私自身のプロフェッショナルとしての信用を台無しにしてしまうからです。

 

また、現在の私のケース。オイル会社は今大変な時期にいます。米国のオイル会社の株価は2017年1月から比べ、30%下落しました。カナダのオイル会社は同時期に比べ、60%下落しています。日本の会社は本当の意味での株式会社として機能していないので口では大変なんて言ってみても株価の下落がクリティカルな状況を生み出すことはありません。しかし、カナダや米国の会社には当然ながら緊急事態です。株価下落はDebt Equity Ratioを上昇させ、S&PやMoody'sの格付けが下落します。Debtのコストが上がり経営自体を圧迫され、企業買収の標的にされます。つまり、他社に食べられてしまう可能性が高まります。他社に買収されれば、買収する側・される側にかかわらず、シナジーという名のレイオフが始まります。私はM&Aを専門にしてましたが、買収ターゲットとして財務状況が悪化している会社を常に探してました。

 

こんな状況ですから、私のオイル会社で作り上げたネットワークをフル活用したいところです。しかし、この業界のポジション自体が減っている中で仕事を紹介してもらえるなんてことは聞いたことありません。私の元同僚も1月にレイオフされましたが、彼は優秀だしとても豊富なネットワークを持っていましたが未だに仕事を得ていません。従って、ネットワークからポジションを紹介してもらうという期待は持たない方が良いと思います。

 

では、ネットワークは全く意味がないのか?私は経験ありませんが、小規模な会社では自分のネットワークから仕事を紹介してもらうというのはよく聞きます。

 

ではネットワークって全く意味がないのでしょうか? エジンバラ大学を紹介してくれたのは私のコンサル時代の同僚のドイツ人でした。今のオイル会社のオファーが当初コントラクトで、「交渉してみたら、何も失うものはないんだから」という助言を頂いたのは以前の会社の元上司でした。現在のオイル会社でReference List提出の依頼が来た時に、私を強烈に推薦してくれたのは知り合いの投資銀行のおじさんでした。従って、ネットワークがあるから仕事を紹介してもらっておまけにオファーまでもらってしまうというおいしい事は期待できませんが、人生の大切な局面で最後の一押し、貴重な助言を貰えることが出来るかもしれません。これが私のネットワークに対する考え方です。

 

外資へのJob Hunting、近道はありません。地道に、Job Descriptionに合わせて自分の武器を存分にアピールできるResumeを作り書類審査をパスし、熾烈なインタビューを突破するしかないのです。

 

カナダの会社の事で質問があれば何なりと。