カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

カナダのビザ

今日はとても地味な話題でビザです。しかし、ビザは海外生活にとって一番大事なものです。ビザがなければ働くどころか入国さえできません。

f:id:gaishicanada:20190817124315p:plain

 

カナダのビザにはいくつか種類があり、難民ビザ、学生ビザ、ワークビザ、家族・配偶者ビザ、投資ビザ、永住ビザなど様々なビザがあります。日本のような比較的発展した国からくると当然難民ビザは不可能です。親族にカナダ人がいるとか、カナダ人と結婚するとなると家族・配偶者ビザなどになります。因みに、カナダはLGBTQの方の結婚認められてます。カナダの大学を卒業すると、2年間働けるオープンワークビザを取得できます。オープンとは、雇用主に関係なく、2年間どこの会社でも働けるというものです。大学生の時からカナダに来るのが一番スムーズだと思います。ただ、日本の社会や会社で働いた経験がないというのは、日本人として一つ残念な所でもあります。また、この経験があると、日本、カナダを両方客観的に見れるので日本での経験はあった方が良いと私は思います。

 

日本である程度の学歴やキャリアを築き上げた方は、まずはワークビザを目指すことになると思いますが、これは雇用主が申請する形をとるので、その会社を辞めると同時に失効します。つまり転職できないという事です。従って、雇用主に対し弱い立場になってしまいます。

 

ここカルガリーでは数年前まで景気がとても良く、スタバやジャパレスの店員でも簡単にワークビザを申請して出してくれた時代がありましたが今は違います。また、日系企業でもワークビザを出すことはとても稀です。従って、日本企業にワークビザを出させるには、日本でのピカピカの学歴・職歴・有名大学でのMBAなどが必要になると思います。できることなら国外でなくカナダの有名大学でMBAを取得して(2年のワークビザを自分で取得して)日系企業の現地社員となり、その間に永住権を取得して、その後カナダ企業を目指すというのがベストかと思います。道ははっきり申し上げてかなり険しい。因みに、日系企業のみ書いてカナダ企業を書いてませんが、カナダ企業にワークビザを出させることは非現実的なのでここでは書いてません

 

私の場合はイギリスでMBAを取得後、在カナダの日系企業でワークビザを発行してもらい、その間に永住権を目指しました。ただし、私の永住権は、Provincial Nominee Programというのを使い、通常5-6年かかる永住権を、半年で取得できました。これまたウルトラCです。ただし、通常のワークビザは本人が申請するのに対し、Provincial Nomineeは雇用主が永住権を申請し、この人材はとても優秀でその州に大きな貢献をする人材だから永住権プロセスを加速するように雇用主から州に依頼するプログラムなのです。雇用主が申請者というのがポイントになります。

 

私の場合とても運が良かったのは、素晴らしいカナダ法人の社長さんと出会えたからです。通常は社員が永住権を取ることは会社にとってはその社員を繋ぎとめておけないため良いニュースとは言えません。ワークビザは雇用主が変われば失効するのは前述のとおりです。しかしこの社長さんは周りがきっと反対しただろうに、「Mattがうちの会社を辞めても他の会社で大きく羽ばたくならそれでいいじゃないか、それを通してうちの会社の経験をカナダ社会で生かしてくれればそれでいい」と言っていただきました。何とも懐の深い方ですし、素晴らしい会社でした。流石、日本が誇る財閥系商社です。

 

最後に永住権と市民権の違いについて。永住権は基本的には好きなだけカナダに住んでもいいですよというビザです。あくまでカナダ人でなく外国人という立場であるため、税金を納めているにもかかわらず選挙権がありません。カナダのパスポートを持てません。一方、市民権とはカナダ人になることを意味するので、ビザは必要なくなりますし、カナダ人の権利として選挙権を取得でき、勿論カナダパスポートも取得できます。

 

ビザは法律が頻繁に変わるので、ネットなどで情報を収集してください。