カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

社内異動

本日はカナダオイル会社での社内異動について。

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私はBusiness Developmentチームに合計7年いました。他の人と比べると異例の長さです。本来は2年から3年で異動するのが良いと言われてるのですが、私の場合は、MBAを持っていたり、日本で外資系ファームで働いていましたが、やはりカナダ企業で働くのは仕事の進め方が全く違いますし、且つオイル業界は私の初めての業界だったので、これらへの適用期間として他のカナディアンより長く時間が必要でした。また、2年から3年への異動というこの業界の常識というのをあまり良く理解していませんでした。

 

一つのチームに長くいるということは必要とされているということ、そんな風に理解してましたが、この業界的には、上昇志向が弱く、新しいことを学ぶモチベーションの低いユニオン的な人ということになります。私のメンターからこのことを聞き、慌てて社内での転職先を探すようになりました。ちなみに、カナダの会社では日本の会社のように、上司や人事が次の異動先を考えてくれるということはほとんどありません。自分のキャリアは、そして異動先も競争して自分で勝ち取るらなければなりません。チャンスでもありますが、これを3年ごとに続けるのかと思うと少し引いてしまいます。

 

プロセスとしては、現在募集中のポストは社内イントラネットで見つけます。社内限定のものもあれば、社外からも公募しているものもあります。気に入ったポストがあれば、ネット上でレジュメとカバーレターを送り、書類選考を通れば面接になります。面接はコンピテンシー面接が行われ、問題解決能力、リーダーシップ、チームワーク、論理的思考力など、それぞれのコンピテンシーに対し、過去に取った自分のアクションを説明します。そして晴れて合格すれば、オファーペーパーを受けて取ることになります。私の場合は特に話はしなかったのですが、オファーペーパーでは年収とタイトルが一段階上がっていました。この時初めて、早く異動しろというのはこういうことかと理解できました。早く昇進する人は、2−3年でどんどん異動していく人が多いです。逆に言えば、どんどんオファーペーパーをもらえる人という事です。

 

私が応募したのはStrategic Plannerという、会社の様々なプロジェクトの優先順位、投資の割当を決め、今後10年の当社のオイル生産量、売上、Opex、Capex、Free Cash Flowなどを予測する仕事です。新しいプランを作っても作ってもC-Suiteからは改善プランを求め続けられるので、一年間ずーっと長期計画を作り続けています。C-Suiteの承認がもらえると、これらは投資家向け説明資料として使われます。証券会社のアナリストはこれを基本に当社の期待株価を計算するため、当社の株価に大きな影響を与えます。当然ながら、どのプロジェクトにどのくらい投資、そして投資をしないと決めるチームであるため、しいてはその後のチーム編成にも大きな影響があるので、ビジネスユニットから情報を沢山要求するのにこちらからは余り情報を提供できないので、ビジネスユニットからは嫌われます(笑)。

 

この業界、誰と話してもどこを向いてもレイオフの話しかないのでとても微妙な時期なのですが、この仕事について現時点で1年、流れが理解できてきたので、今後1年は形に残る成果を出して、ボーナスを沢山もらいたいなと思います。