カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

外資の働き方

今日は資産売却の話と昨日申し上げたのですが、気がわかりました。外資の働き方についてご紹介します。元々日本の会社で働いていたが故に、日本の会社、外資には大きな違いがあることがわかります。それをここで纏めたいと思います。

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1.日本の会社のように総合職という職業は外資にはありません。外資は其々の専門分野を極めたプロ集団です。このこと自体で、外からは同じ会社に見えても、日本と外資は中身が全く違う組織です。詳細は以前書いたので割愛します。

 

2.コンピュータ、ソフトウェアの活用。これも以前書いたのですが、これらを最大に活用しようする姿勢はすごいです。少なくとも私は驚きました。実際に、其々のプロがその道のコンピュータソフトを使って仕事を進めます。従って、ソフトウェアの発達に伴いプロフェッショナル自体の必要とされる数はどんどん減らされています。勤勉さが日本のビジネスマンの血に脈々と受け継がれているのに対し、コンピュータやソフトウェアによる効率性の追求やデータへの飽くなき欲求は外資の血の一部となっています。

 

3.必要ない書類は一切作らないし、書類作成に時間をかけない。日本の会社にいた時には、上司や関連部署への報告書、決裁書、様々な書類を作り、上司に一字一句細かく修正され残業したことは多数ありました。外資では会議の為の資料、報告のための資料というのは殆どありません。仮に2-3枚作っても、実際の会議では会話ベースでものすごいスピードで物事を判断していくので、日本時代のように皆が一字一句会議資料に注目するなんてことはありません。もし資料を作るとしたら、本当に必要と思える資料だけです。また、メールの書き方も、必要なことを早く伝える事を目的としているので、文法、誤字、フォーマットなど殆ど気にしないし、変に時間をかけるとよっぽど暇な人だと思われます。最近は主にチャットです。全ては最速最短で結果を出すため、くだらないこだわりは一切ありません。日本の大企業でありがちな、メールの書き方や言葉遣いが会社の格を決めるなど、そんな発想自体がありません。

 

4.自分のキャリアは自分で作る、プロフェッショナルとして一個人が独立しています。上司や人事が、次の部署はこうしなさい、ああしなさと命令してくるなんてことは一切ありません。社内異動は会社のIntranetで募集しているポジションに応募する。レジュメを出して書類審査が通れば面接、面接を突破すればオファーペーパーです。面接に落ちれば社内異動さえできません。外部の人と競争することも多々あります。会社側は、社内社外に限らずベストの人をとりたいわけですからこうします。日本の会社のように、上司や人事が君は次ここに行ってくださいといい、ハイ分かりましたなんてことは外資ではありえません。自分のキャリは自分で作る、会社は常に最高の人材を多数の候補者から取りたい、当たり前のことが当たり前に行われるのが外資です(私の見方ですが)。

 

5.仕事と会社だけで人生を終わらせようと考えている人はカナダには、そして恐らく欧米社会では殆ど存在しない。例えば私はPetroleum Engineerで自分のキャリアにもっと挑戦したいと思っています。しかし、夫として、2人の娘を持つ父親として、そして私自身の趣味として、ブーツキャンプで体を鍛え、空手で黒帯を取りたいし、その後BJJも習いたいし、テニスにも復帰したい、子供のころ習っていたピアノも習いなおしたいなど、自分のキャリア以外でやりたいことは多数あります。かといってキャリアをおろそかにするつもりはまったくありません。従って、仕事は早く終わらせて、お昼にはブーツキャンプ、夕方には道場に週3で通います。子供に勉強も教えなければなりません。だから、8時から5時までの働く時間は集中するし、意味のない資料作りをしている贅沢な時間を過ごす余裕はないし、欲しい回答がもらえればチャットでもよいし、結果を出し続けないとボーナス減るし昇進も出来ないので、限られた時間で結果を出す最短距離の事を常に考えます。日本も変わってきてるようですが、勤勉や一生懸命、正確性などが過度に求められ必要ない残業を繰り返し、仕事さえ一生懸命していれば家庭の事子供の事は奥さん任せなんて事は逆にここでは許されません。働き方改革をする以前に、人生観自体が欧米と日本は違うのではないかと私は思います。