カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

オイル価格がUS$24/bblを記録しました

 米国のオイル原油の指標であるWTIがUS$24/bblを記録しました。リットル当たり15セントです、日本円だとザクッと15円です。コーラより原油のほうが圧倒的に安い値段です。従って、ここカナダのガソリン価格は今日リッター当たり74円くらいです。原油からガソリンに精製するとしても、そのコストは知れてますから、ガソリンはほとんどが税金です。

 

WTIがこの価格まで下がったのは、今チャートで確認したら1999年以来となります。つまり、20年来の安値です。オイルと言っても生産コストは場所により、また地下のどの層からオイルを生産するかで違うのですが、北米でオイル事業がそれなりに利益を出すにはUS50-60/bbl必要と言われています。一方、サウジなどは生産コストは北米より安いようですが(データは開示されていませんが)、オイル以外の産業がないサウジではオイルに略全ての収入を依存しているので、彼らの今の生活水準を保つには、そして王族支配を続けるために庶民の反乱を起こさないためにはUS$70/bbl必要と言われています。ロシアもサウジと背景はほぼ同じでしょう。従って、世界中のどこのオイル会社を見渡しても今年の予算は今になって大幅に削減しています。

 

ここカルガリーでは、子供の学校は閉鎖、オフィスもWork from Homeとほぼ全ての会社がなっています。私の通うジムも閉鎖、空手も今週月曜から休みです。ダウンタウンは閑散としてレストランもガラガラです。既に始まっていますが、レストラン、ホテルから略全てのビジネスが開店休業状態なので、カルガリーだけでなくカナダ全土で大幅なレイオフが起こるでしょう。本当に大変なことが起きました。

 

余り詳しくは言えないのですが、私は様々なシミュレーションをする仕事をしています。オイル価格がこのまま低迷したらどうするか、多数の開発プロジェクトをどうするか、などなど。オイルマンとしては、そしてここカルガリーで生活していくものとしてはとても厳しい数年が待ち受けています。外資で働くというのは、なかなか厳しいものです。まあ、今まで会社にはとても良くしてもらったし、レイオフとなればパッケージも少しは貰えるでしょうから、それをもって下がりに下がった株を適当なタイミングで買ってEarly Retirementを決めるか(そんなに上手く行くのか?)、働き続けたければカルガリーから引っ越すということも、オプションの一つとして考え始めなければいけないかもしれない思っています。いずれにしても、2023年までは超大変です。