カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

日本国内でのキャリア形成する意味

日本国内でキャリア形成するということへ、一つの視点をご提供したいと思います。

 

下記は2020年の一般会計歳入の内訳です。

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これの意味するところ、32%の収入を公債金いわゆる借金ですね、これに頼っているということです。家計に例えれば、年収700万円の家庭が、300万円の借金をして1000万円を使っているということです。恐ろしいのが、これは単に2000年に限ったことではありません。毎年日本政府の歳入はこれを繰り返しているのです。

では借入金を減らすにはどうしたらよいか、理屈は簡単です。税収を増やすことです。でも、実行はほぼ不可能です。日本の法人税は40%前後と既に他国に比べて著しく高い。ちなみにカナダは25%以下です。所得税、これはもっと辛い。無収入、低所得者からお金って回収できない、そして本当のお金持ちは資産を海外に移しているので課税は難しい。そうなると、年収800万円から2000万円クラスのサラリーマンからとるしかない。消費税を上げるのは政治判断的に難しいでしょうね。そうなると、上記サラリーマンの課税は今後増やすしかないということになります。

 

それでは、歳出を見てみましょう。

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これを見ると、国債費というのは、要は借金の返済ということですよね。支出の23%が借金の支払い。歳入と一緒に考えると、23%の借金返済を賄うために新たに借金を重ね、それだけに留まらず、更に10%の借金を重ねているということです。恐ろしい。そして高齢化ですから社会保障費は今後さらに増加していく。つまり、現在の日本の財政は持続不可能です。では、日本人が大きな改革を行えるか、例えば社会保障も現在の半分、地方交付税も半分、教育費も半分、出来ますか?日本人にそんなことできないですよね。日本の方を馬鹿にしているのではなく私は現実的に物事を見たいだけです。因みに私は楽観論者でも悲観論者でもありません、超現実思考で行動します。

 

つまり、借金返済は不可能です。では日本の財政はいつ破綻するのか、それはマーケットが決めます。明日かもしれないし、10年後かもしれない。財政破綻まで何が起こるか、とても簡単です。先ほど書いた年収800万から2000万までの層の所得税を増やすのです。とれるところはここしかありません。消費税、これは年寄りが一番インパクトを受けますから今後増え続ける高齢者人口を考えると政治家としては自殺行為。低所得者、取るにも取るものがありません。ある意味最強です。資産家、すでに一部をシンガポールなど海外に移しているでしょう。元吉本の芸人さんも移住しますよね。取れません。

 

もし私が大手企業で働いていてまだ40歳以下でよりよい生活を求めるためのガッツがあるなら、私が32歳で日本を出たように、海外で仕事を探します。海外で仕事を探すのはとてもとても大変です。ビザの問題もある。でも、リワードはあなた次第ですが大きいです。もしあなたが日本の一流大学卒そして大手企業で働いている、つまり仕事ができるポテンシャルの高い方なら、もしくはこれから海外できちんとした履歴を作る覚悟があるなら、業界にもよりますが年収2000万円は不可能なターゲットではありません。更に長期で物事を考えましょう。あなたの次の世代、子供たちがあなたと同じように勉強を一生懸命頑張ってよい会社となれば、あなた世代より更に重い税金が彼らにのしかかります。

 

私の経験では、日本では特にエンジニア、これらの人が世界水準に比べると給料レベルが搾取されていると思います。ご興味ある方はコメントください、キャリア設計というのは本当に個別の状況次第で一般化するのはとても困難なので、個別に質問ください。仕事探しで私も忙しいですが、時間があるときに私が知る範囲でお答えしましょう。