カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

外資で働くために必要な英語力

今日は外資企業で働くために必要な英語力について。

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大学受験で英語はかなり勉強したものの、大学の4年間で殆ど英語に触れる機会がなく、最初の会社の入社時に受けたTOEICは333点でした。当時バブル期で、同期入社が2000人、海外部門配属は40人という狭き門を突破した人間としては、私の英語はある意味、海外部門に衝撃が走りました。因みに、この40人の平均は入社時点で800点を超えてました。

 

海外部門といえば聞こえはいいのですが、仕事自体は大した能力が求められる仕事でもなかったので、せめて英語だけでも勉強しようと思い、毎日6時に起きて出社前に一時間半毎日勉強しました。そのかいあって、入社して3年くらい立つと、ようやく750点位になり、海外駐在がギリギリ出来るレベルにまで到達しました。そして、MBAを取る直前には900点には到達していたので、その後MBAを取ってカナダに来て15年立つので、今ではどんな英語のテストでもかなり高得点は取れるかと思います。実際に、在カナダの日系商社で働いているときには、英語はかなり出来る方でした。

 

しかし、カナダオイルメジャーに入って打ちのめされました。英語が通じない、そして大勢の会議になると正直何がどうなってるのかわかりませんでした。私のように、受験勉強を中心とした日本の環境で勉強した人間は、テストの点数だけ高く取るのは得意ですが、発音が悪く通じない。在カナダ日系商社では、現地社員は日本人の発音に慣れているため、少々発音が悪くても通じます。しかし、カナダ企業で働く人間は余り外部のアクセントに慣れていなく、特に年配の方ほど通じづらい。自分のリスニング力が低いのは理解してましたが、自分の話す言葉が通じないとは余り認識できてませんでした。従って、私を見かねた上司が私に個人レッスンの英語コーチを付けてくれ、約一年間みっちりと発音を教わりました。それでも、十分なレベルとは程遠いです。

 

ある財閥系商社と面談したときのこと、確か10人対10人位の会議でした。特に米国のテキサスから来ている日本の駐在員の人は英語に慣れているからスムーズに話される。しかし、カナダ側に座っている私には悔しいくらいにわかりました、「全く通じてない」。カナダ側は微かに彼ら同士目を合わせ、全くわからない意思疎通をしていますが、机の向こうの日本の方々には全くそれがわからないらしく、気持ち良さそうに話されてました。一方、日本人の、おそらく帰国子女と呼ばれる方が話し始めると、カナダ人たちはホッとした表情を見せ、話を聞き入ってました。でも、オイル会社で働くようなカナダ人は上品な方が殆どなので、「あなたが言ってることはわからない」とは、絶対言わない。ただ、会議が終わったあとで私に、「なぜあの方々は通訳を連れてこないのか」とは聞かれました。

 

以前も書きましたが、日本の知識人と呼ばれる人が、「英語を小さい子供に勉強させるなんて馬鹿げてる、きちんとした日本語ができれば英語なんて大人になってなんとでもなる」という人が多数います。この知識人達の英語で、実際にどのくらい通じたのでしょうか?日系企業の枠内でちょこっと通じたと自分で思っているだけじゃないのでしょうか?これは大きな間違いです。少なくとも大学受験時にはトップレベルの偏差値を取っていて、仕事でも継続的に英語を使い、それでもカナダオイルメジャーでは未だに英語で苦労をしているので、これを強調しすぎることはありません。

 

近い将来、一部の企業を除き、日本企業では大したお金をもらえなくなる将来がすぐそこまで来ています。実際に日本の大企業と呼ばれる企業の給料は、欧米レベルではかなり低いのは皆さん既にご存知のはず。高学歴の人ほど日本を飛び出し外資企業で働く人が多数になるでしょう。外資を目指す方々、英語を軽く見ると外資でのキャリアの足かせになります。TOEICレベルの英語では全く話になりません。英会話学校でも何でも、発音からきっちりと勉強しましょう。そして、子どもたちにはできるだけ小さい間から生の英語を勉強させましょう。