カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

外資戦略コンサルのお仕事

それでは戦略コンサル時代の話を少々。

 

いきなりですが一歩下がります。戦略コンサルといっても色々な会社があります。日系(野村総研などの戦略チーム)、外資、IT会計系(デロイト、PWCなどの同じく戦略チーム)、純戦略系(マッキンゼー、ボスコンなど)など。ここの話は外資純戦略コンサルの話です。

 

チームの組み方はスリーマンセル(Narutoファン)。プロジェクトによりますが、基本は3人でプロジェクトを組みます。プロマネをマネージャーとして、その下にシニアコンサル、そしてジュニアコンサルが入ります。そして、中間報告、最終報告でクライアント側のC-Suiteが出てくる会議にだけパートナーレベルが参加します。

 

一つのプロジェクトが基本は3か月。報酬はかなりの高額です(ごめんなさい、具体的な金額は言えません)。従って、クライアントの期待は当然とても高い。しかし、プロマネはだいたい30-35歳、パートナで35歳から45歳くらいですから、クライアントと最初に会うと、先方は大概驚きの表情を浮かべます。こんな若い人が来るの?と。ここがプロジェクトのスタートです。それでも、コンサルはだいたいの場合老け顔ですが。

 

プロジェクトの内容は本当に様々。企業戦略策定(資産ポートフォリオ策定及び投資売却計画)、個別事業の戦略策定、赤字事業の立て直し、組織再構築、新規事業計画策定、多角化戦略、新市場開拓戦略、ベンチマークスタディ、日本市場参入戦略策定など、顧客が望んで適切な報酬がもらえれば戦略策定の部分であれば何でもやります。ただし、ITはやりません。日本人なら中学生でも知っている会社がクライアントです。

 

私は先に書いた通り事業会社出身ですので敢えて客観的に述べます。このコンサルタント達、高い報酬を貰うだけあって突き抜けています(私以外ね)。ご既承の通り、ビジネスには色々な要因が絡み合って、その業界の人間でも、実際にはその業界にいるからこそその業界の競争ルールや環境変化を客観的に感情入れずに理解することは難しい。しかし、この若者たち、理解の本質に迫るスピードは図抜けています。複雑な事象を頭で整理整頓する能力、仮設構築力、リサーチ力、インタビューで相手から答えを引き出す力など。プロジェクトが始まって2週間以内にその業界の競争ルールと勝ちパターンを把握できなければコンサル失格と言われています。日系でも高給と言われる商社や銀行の内定を蹴って敢えて厳しい戦略コンサルの門を叩く若者たちですから、猛烈に働きます。

 

次回に続きます。