カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

外資生き残りのコツ

昨日、外資の働き方を書きましたが、それを理解いただいた上で、外資生き残りのコツについて書きたいと思います。激動のオイル会社で8年やってきたので、こんな偉そうな事書いてしまうの許してください。

 

 

1.明確で目に見える武器を持つ。オイル会社で働きたいカナダ人は無数に居ます。そのカナダ人を押しのけ、英語を母国語としない人間が選ばれる、生き残るには、明確で目に見える武器を持たないと行けません。私の武器は、数字に強いです。カナダ人でオイル会社に入ってくるレベルになると勿論数字には強いです。しかし、エンジニアのバックグランドを持ち且つファイナンス、会計に長けている人間は余りいません。私は数学が元々得意だったので、これらのどの分野でもそれなりの理解力を持っています。且つ、学位は理系エンジニアリング、修士MBA、職歴は戦略コンサル、商社での投資経験となっているので、目に見える形でアピール出来ます。サッカーに例えるなら、我々は外国人助っ人みたいなもんですから。普通じゃ駄目です。

 

2.常にValueを出す。上司から頼まれた仕事は、他の人より深い分析をする。会議では必ず何らかの価値ある発言をする。常にValueを意識し、出席者全員に、「あいついたの?」なんて思わせないようにする。ここカルガリーである日系の銀行が、日系企業の駐在員向けにセミナーを行っているのですが、そこでは銀行の人がプレゼンし、その他の人々は殆ど何も言葉を発しません。これを外資で続けると、長くいることはできないでしょう。外資で生き残るには、頼まれた仕事でも会議でも、常にValueを意識することがとても大事です。

 

3.空気を読む。これはカナダ企業独特かもしれません。カナダ人は、他人をひどく攻撃したり、アグレッシブな態度や表現を好みません。会議では常に、言葉で明確にはしなくても、言葉のニュアンスで何となくのコンセンサスが出来上がり、それがアクションプランになります。そのニュアンスを汲み取る繊細さ、空気読みの上手さが求められます。

 

4.お国自慢はそこそこに。よく居ます、軽い気持ちで中国出身の方に話題を振ったら最後、延々中国の旧正月の話をする人。正直そこまで興味ないし、仕事を早く片付けたい。移民系がよく失敗するパターンです。カナダには様々な国から人が集まってきます。従って、それらの国にそれほど関心を持っていません(関心のあるフリはします)。たまに日本の記事で、国際化とは自分自身の国をよく知ること、自分の国の文化を外人にきちんと説明できないようでは真の国際人になれないなんて、ピンぼけなことを言う人がいます。しかし、一部の奇特な方を除きカナダ人はそんなに他国の話に興味など持ってないのが実情です(少なくとも職場では)。こんな事を書く人は、日系企業の社員として海外出張に行き、軽いご挨拶のファーストトークで日本について質問を受け、そこで空気も読めずに日本のお国自慢をしてしまって良い気持ちで帰国したご経験から来るのかもしれません。外資で働くとは、カナダ人のお客さんでなく仕事の同僚として切磋琢磨する関係ですから、逆に夫々のバックグラウンドなんてどうでも良いのです。

 

外資での就職を目指す方のご参考になれば嬉しいです。