投資で利益が出た理由:投資鉄則
前回のブログが意外にも好評だったので、利益を出す鉄則を伝授しましょう(大きく出たな)。
私は個人の投資に関しては素人ですので、巷で言われるチャート法とかテクニック的なことは一切知りません。しかし、オイル資産のポートフォリオや資産買収売却でご飯を食べている人間なので、このやり方を個人投資に当てはめました。利益が出せたのは、テクニックではなく、投資思考が正しかったからです。投資の思考・鉄則についてシェアしましょう。長文です。
皆さん、ゲーム理論ってご存じでしょうか?私のMBAはファイナンス分野が強い大学で取得しました。グリーンスパン元FRB議長やカナダのトルドー現首相が名誉学位を受けた大学です(トルドーは???)。ゲーム理論は私のMBAで習った科目で数少ない今でも印象に残っている科目です。
ゲーム理論とは、複数の意思決定者間で行われる相互関係の中で如何に勝つのかということを数学モデルを駆使して証明する科目です。簡単に言うと、色んな人が交渉したり戦ったりしている中でどうやって自分が勝つのかを勉強します。まあ難しい話は数学者に任せるとして、大きなメッセージの一つは、負けないように戦えです。派手な手を使って大きな利益を得ようとせずに、負けないように、負けないように戦うのが勝利の鉄則ということを難しい数式を使って証明しているのです。
プロのギャンブラーと呼ばれる人たちに勝利の鉄則についてインタビューしたときの答えを知っていますか? 彼らの鉄則は、大儲けなんていらない、負けないことが大事と答えるそうです。この人達はゲーム理論なんて知らないのに、経験としてそれを知っているのです。前回の「投資で利益が出た」を読み返していただければわかると思いますが、私は負けないように戦ったのです。
つまり、大勝利は必要ない、負けないように;
- Buy: 最安値か知らないけど少なくとも高値掴みではないことを確認して買う
- Sell:最高値か知らないけど、少なくとも安値での売却ではない
私のカナダでの最初の仕事は、ある財閥系商社のプロジェクトマネージャーとして、オイル資産買収を成功させるという仕事でした。何件も何件も経営陣に買収機会を提示しましたが残念ながら一回も首を縦に振ってくれませんでした。その時に経営陣が何度も言った言葉が、「高値掴みはするな」です。うちの会社は大儲けなんてしなくていい、ただ損をしたくないだけだと。
商社で年間何百件の投資案件からダイヤモンドの原石を見つけ出す経験から、このゲーム理論と同じ考え方で投資しているのです。ある意味皮肉なものだと思いませんか? うちの会社は大儲けしなくていいと言いながら、年間数千億円の利益をこの商社は出し続けているのです。
皆さんと共有したいのは、そう、大儲けなんかしなくていい、負けないように、負けないように。これを続けたら大きな利益が出るかもしれません。
続きは明日と言いたいところですが、私これからバケーションでモーターホームでキャンプに行ってまいりますので、次のUpは一週間後くらいかな。このゆるさ、カナダ流。お許しを。