最近思う、外資で働くために一番大事なこと
皆さん、日本人である我々が、外資からオファーをもらい、そこで働き続けるために一番大事なことって何だと思いますか?海外のMBA、語学力、圧倒的な分析力、プレゼン力、コミュニケーション力?
私も若いときには上記の学歴やスキルが重要と思い、少しは努力をしました。でも最近思うんです、自分のキャリアの節目節目で本当に沢山の人に助けてもらったことを。この方たちの助けなしには、そもそもこのカナダにはいれないのは間違いありません。そう、一番大事なのは、どれだけ人から助けてもらえるかということだと最近思います。
イギリスでMBAを取って、このイギリスから遠く離れたカナダの会社で仕事を探しているとき、ネット経由でいくら応募してもカナダのワークビザを持たない私には全く返事がありませんでした。しかし、ある日系商社のカナダ法人の社長さんが私に直接コンタクトしてくれ、駐在員待遇としてワークビザを発行してくれて採用してくれました。そして、この会社の2代先の社長さんが、「Mattが我々の会社を卒業してカナダで羽ばたけるなら永住権申請を会社としてスポンサーしても良い」と言ってくれ、カナダの永住権を半年で取得できました。通常はワークビザであれば私はその会社でしか働けないので、会社が永住権をスポンサーすることはビジネスロジックとしてはありえません。世の中には本当に器の大きいと言うか、スケールの大きい人がいるんだなと初めて知りました。
そして、カナダのオイル会社で面接を受けているときにも、この商社の東京本社の方、そして付き合いのあった投資銀行の方が私のレフェランスになってもらいました。
そして、カナダのオイル会社では部門を移る時、書類審査、面接とほとんど他社に移るのと同様のプロセスで社内及び社外の人間とポジションを争うのですが、今の上司が私のような言葉の不自由(英語)なものを数十人の中から取ってくれました。
そして今、エンジニア資格の再申請をしており、現在の会社の上司、昔の会社の上司や友人が私のReferenceになってくれます。実はこのエンジニア資格が取れるかどうかよりも、遠く離れていてもこんな自分をサポートしてくれる友人に恵まれたことのほうが重要なんじゃないかとさえ思います。これまでお世話になった人たちがいなかったら外資で働くどころか、そもそもカナダにも住めていないんだと改めて再認識したのです。これって、よく言うネットワークとは違うと思うんです。ネットワークと言うと何かお互いGive & Takeがあって利益関係で結ばれているようですが、これらの方たちに私が与えたものなんて殆どというか全くありません。ただただ私がお世話になっている。だから、私も困っている人には、手を差し伸べられる人間で有りたいと思います。
外資で働くために一番大事なこと、ちょっとつまらない人情話のようで期待外れでしょうか。