カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

カナダの学校

今日はカナダの小中高の学校について。まずは私立と公立に分け考えます。ここカルガリーにもいくつか私立があるのですが、日本で言う進学校と呼ばれる学校だと、Webber AcademyやRundle と呼ばれる名門校があります。ここは学費や教科書代を入れると年間$20,000は超えるので、かなりハードルは高いです。私の同僚の娘さんがRundleに通っていたのですが、最近彼はレイオフされてしまったのでどうするのでしょうか。私もいつレイオフされるかわからないので、私立に子供を入れる勇気はありません。

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一方、カナダの学校の面白いところは、公立にも色々な種類の学校があるところです。通常の学校に加え、TLC (Traditional Learning Centre) , Catholic School, French immergion, Spanish immergion、Chartered Schoolなどがあります。

 

通常の学校は、日本のように先生が前に立って生徒が先生の方を向いて机を綺麗に並べて座る講義型タイプではなく、よりディスカッションを促すように、真ん中や前のオープンスペースを囲むように、個別に椅子が並べられています(上記写真ご参照)。それに対し、TLCというのはTraditionalというだけあって、先生が白板を使って授業を行い、生徒がそれを聞く講義型が主になります。日本のスタイルはこのTLC型でしょうか。

 

Catholic Schoolはその名の通り、カトリックの子どもたちが行く学校なのですが、算数のドリルやスペルなど、勉強の基礎をしっかり教えてくれるので、カトリック以外の親からも人気があります。

 

そして、フレンチやスパニッシュイマージョン。これは、Frenchであれば、フランス語で全ての授業を行います。従って、英語とフランス語のバイリンガルになれる利点がありますが、数学やアカデミックの言葉をフランス語で習うので、大学や職場でアカデミックの言葉を英語で理解できるのか、もしくは理解にワンテンポ遅れるのか、個人的には疑問が残ります。いい加減海外長いので、英語は英語で考えますが、数学の計算だけは日本語になってしまいますので、周りよりワンテンポ遅れてしまいます。ただ、これらイマージョンの良いところは、親が教育に対する意識が高く、つまり親自体がしっかりとした教育を受けた親が多いので、自ずと子供も出来が良いということが確率的には言えるかと思います。

 

様々な利点やチャレンジがありますが、日本のように画一的な教育でなく、自分の子供に合った教育を受けさせてあげるオプションがあるのは素晴らしいところだと思います。

 

カナダのオイル会社で同僚を見て思うこと、議論をして様々な意見を取り入れながら結論を導き出すのが優れていると思います。資産ポートフォリオにしても、投資判断にしても、我々の下すビジネスの判断でさえ答えは一つでは無いと思うのです。結果から過去に下した判断が正しかった、間違ったはわかるのですが、決断を下す段階では答えはわからない。そのような答えのわからない段階で、我々が出来ることは様々な分野のプロフェッショナルの意見を聞き、優れた意見を取り入れながら、その時点でベストと思える答えを導き出すこと、これが大事なんじゃないかと思います。その意味では、日本のような答えがあることを習う講義形式ではなく、ディスカッション形式から様々な視点を取り入れ英知を集め、最善と思われる答えを導き出すカナダ式はより仕事で使えるスキルを得られると個人的には考えます。私は日本では学歴としては成功しましたが、これからの時代を生きる自分の子供にはカナダ式で育ってもらいたいと思っています。