カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

移民のお仕事2

今日は、前回の続きを書きます。前回は、移民の仕事として、日本食レストランなどの自営業や、寿司シェフ、自動車修理工などの、手に職を持つ方の就職はカナダでも比較的スムーズだということを書きました。一方、日本の一流大学を出て日本の大企業でバリバリ働いている方が、同様の仕事をカナダで得ることは難しく、実際にそのような方をここカルガリーで見たこと殆どありません。

 

これらの仕事は、現場の第一線に出て物を作ったり販売したりする仕事ではなく、それらの現場の人達を支援する、彼らがより働きやすい制度を構築する、会社の戦略を策定するなど、より概念的、抽象的な仕事になると思います。これらの仕事はカナダの人に目の前で見せることは難しい。英語を駆使して、何故カナダ人より自分が優れているのかを証明しなければいけません。また、これらの能力の後ろ盾となるこれまでの日本での学歴や職歴がカナダでは余り評価されませんし、世界の中での日本の大学や日本企業の競争力の低下が、またこれを難しくします。

 

こういう方にこそよりカナダ、もしくは別の欧米の国でも羽ばたいてほしいと思っています。それが日本社会にとって、そして日本の会社にも必ずプラスに働くと思うからです。別に、カナダの会社で働いたからと言ってそこにずーっといる必要もないし、そもそもそこで生き残ることは簡単ではありません。欧米の会社で学んだこと、悪い所を日本の会社にフィードバックすれば日本の会社はより成長できるし、日本の社会もより成長すると思います。

 

どうやったらカナダの会社からオファーをもらえるのか、私は答えを持っていません。ビザ、言葉、文化、学歴や職歴、難しいことばかりです。しかし、職種によっては有利・不利があると思っています。例えば、IT、ファイナンス、会計、エンジニアなどの分野は、より相手に自分の能力を証明しやすいと思います。私は元々この分野の人間ではないのでよりそう思うのかもしれません。ただし、ファイナンスであれば、CFA、会計であればCPA(昔のCA)、エンジニアであればP.Eng、もしくはできればカナダ、もしくは欧米の有名大学のMBAなど、欧米でもその能力が認められる資格とこれまでの職歴が必要になります。

 

一方、私の会社で夕方になるとゴミを片付けてくれる方々はほぼインド系の方たちです。しかし、私の会社のIT部門は多数のインド系の方々が仕事をしています。また、中国系のエンジニアの方々も沢山いらっしゃいます。残念ながら日本の方を会社で見かけたことは一度もありません。

 

日本の大企業で働く方が欧米社会にもっと飛び出し、そこの社会に貢献するもいいし、そこで学んだこと、悪いところを日本の会社に還元すれば、日本の社会はより開かれたそしてより成長できるようになると思っています。このブログを立ち上げたのも、これらの方々の一助になれればとの思いで始めました。

 

ちょっと生意気でしたね、すみません。

 

Matt