カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

数学の勉強法

私ごときが数学勉強法なんて書くのはおこがましいのですが、数学無しでは私はこのオイル業界で生き残ってこれなかったと思っているので書きたいと思います。

 

元々私はオイルマンでなく、英語も下手な私がこのカナダのオイル業界で10年近く生き残っている(As of Todayですが)理由の一つは、数学に強いからです。数学が強いという事は計算ができるという事に加え、様々な事象を抽象的に捉える、そしてそれらを論理的考えられるという事だと思いますので、どのような分野であれ環境が変わってもそれなりの論理的な答えが出せるという事です。逆に言えば、オイル事業の知識や経験がなく、英語が下手でも数学に強ければ外資オイル会社でもそこそこ出来るとも言えます。

 

私は元々頭が切れるタイプではないですし、人の話を聞いて即座に背景も含め色んな事が理解できる頭の回転の速さを残念ながら持っていません。ただし、正しい勉強の仕方をすれば数学は誰でもとは言いませんがそこそこの頭があれば誰でも得意科目にすることができると思っています。かなーり昔の話になりますが、模試で数学は全国7位になったこともあるし、最近ではこのやり方で娘がアルバータ州で3位になりました。彼女がこれをキープできるかは彼女の持って生まれた能力や今後の努力次第としか言えませんが、正しく勉強すれば中学生レベルの数学であれば誰でもそこそこはできるようになるとは言えます。

 

さて、数学の勉強の仕方ですが、これは至ってシンプルです。小学校3-4年生くらいまでは徹底的に計算問題をします。四則演算、分数、小数点、マイナスの概念、とにかく沢山沢山数をこなします。計算はやれば誰でも出来るようになります。計算が早く正しく出来るようになれば、点数の差のつく文章問題でより多くの時間を使うことができます。そして、なんと言っても計算が強ければ子供が数学に自信を持ち、自分は数学が得意なんだと錯覚してくれます。このためには、公文はとても良いと思います。一方、そろばんは私個人の意見としては良いとは思いません。確かに計算問題を早く正確にという意味ではそろばんの方がよいのでしょうが、大事なことは5桁の計算を暗算する能力ではなく、5桁、10桁の数字でも大まかな数字を算出する数字の扱い方を身に着けることだと思うので、全てを計算機のように算出してしまうそろばんは私は好きではありません。あくまで個人的見解です。また、この時期に物事を定性的ではなく定量的に考えさせる習慣をつけさせてあげることが大事だと思います。日常生活でも、多い少ない、大きい小さいという表現ではなく、定量的に表現させることも大事なことだと思います。定量的に捉えることで、世界の見え方が変わります。

 

そして小学校5年生位からは、文章問題に徹底的に取り組みます。計算問題は数字をパターンにはめていく作業ですが、文章問題は発想を広げる作業とも言えます。小学校5-6年生の問題というのは、方程式など使えないので使える数式のテクニックは限られます。逆に言えば、少ない数式のテクニックを用いて数学の基本的な発想力を鍛える良いチャンスです。この期間は数の概念に加え、論理的に物事を考える力、思考の転換力、帰納法的な考え方などを鍛えることができます。

 

また、これは数学だけにあてはまることではありませんが、間違えた問題は何回も解きなおす、問題は解ければよいという事ではなく、なぜその解き方をするのか、なぜそのように考えるのか、答えだけでなく答えに至るプロセスや考え方がとても重要です。もしかしたら、勉強自体を教えることよりも、勉強の仕方を教えることの方が大事かもしれません。私もこの勉強の仕方は親から引き継ぎましたし、子供にも引き継いでいますし、子供が彼女たちの子供にも引き継いでもらいたいと思います。

 

上の娘は現在Grade 8(中学2年)ですが、Grade3からGrade6までは私が毎日一時間は欠かさず数学を見ていました。しかし、Grade 7になるころから勉強の仕方をきちんと理解してくれて、数学の基本的な取り組み方を理解したようなので私は進捗をチェックするだけで直接教えることはほぼなくなりました。現在は下の娘がGrade5なので、Grade6が終わるまではきちんと見てあげ、数学の考え方や勉強の仕方をきちんと叩き込みたいと思います。

 

また、国語力がないと数学も伸びが止まるので、本を読ませることは私が子供の頃しなかった反面教師としてきちんとさせたいと思っています。娘たちが今後どんな人生を歩むかは私のビジネスではありませんが、数学と国語さえきちんとできれば、そしてきちんとした勉強法を把握していてくれれば、世界は今私たちがいるものとは別のものになるでしょうが、どの分野であろうとおのずと自分たちで道を開いていってくれると思います。