カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

仕事探しに大事なもの

LinkedInにて自分のプロファイルを昨日アップデートしたところ、100人を超える友人・知人からお祝いのメッセージを頂きました。これまで自分がカナダでゼロから築いてきたキャリアもなかなか悪くなかったのかなと思うと同時に、自分のポジティブな態度や仕事での頑張りを見ていて応援してくれてたのかなとも思います。

 

これに伴い、何人かの人から仕事探しのコツについて連絡を貰いました。これは私自身も行いました。仕事を得た人から何が上手く行ったのか、何が上手く行かなかったのかを聞き学びたかったのです。こういう時に真逆の方も残念ながらいます。友人知人の成功が自分の焦りに繋がり、ありきたりのメッセージを送って終わってしまう。レイオフ経験のある私はそれはよくよくわかります。でも、他人の成功を妬むよりもそこから学ぶ方が自分の成功に早く到達できるのは当然です。

 

今回相談のあった人たちの話を聞いたり、その方々のLinkedInのプロファイルやレジュメを見ると、余り基本的な事が出来ていないことに築きました。いくつか羅列します。

 

  • まずはとても初歩的な事から。転職サービスで言われていたにもかかわらず、コネクションが500人を超えていない。コネクションを利用して必ずしも面接プロセスに割り込んで自分の有利に進めることは出来ません。この大不況のカルガリーでは一つのポジションに数百もしくは数千のアプリケーションが来ます。その中で自分のレジュメが見逃されないよう、このコネクションの中から申し込んでいる会社の人を探し出し、その人から人事やらHiring Managerに対し、私のレジュメを必ず見るように念押ししてもらうことは出来ます。また、インタビューに呼ばれた際には、Investor Presentationなどのパブリックの情報だけでなく、会社の文化や雰囲気、経営の問題点など内部事情を理解できます。そして、自分はこの会社をしっかりと勉強しているという姿勢をインタビューで示すことができます。従って、500人以上という数字が正しいのかのロジックはありませんが、コネクションを多数持つことはとても大事なことです。
  • 自分の売りが狭すぎる。例えば自己紹介でPetroleum Engineerなどの単語がすぐに出てくる。これは自分の可能性を狭めすぎています。現在のOil &Gas業界はとても募集が少ない。従ってこの業界で仕事を見るけることはとても困難です。従って、もう少し間口を広げないといけません。例えば、私のようにメタル会社や電力、パイプライン会社、オイルマーケティング会社などPetroleum Engineerとしての知識や能力は十分に活かせる分野があります。でも、Petroleum Engineerと書いてしまっては、少なくともメタル会社や電力、まして鉄道会社の人が自分のプロファイルをチェックするとミスマッチと感じてします。必ず会社はLinkedInのプロファイルを見ています。従って、どこの業界のどのようなポジションを狙うのか、そしてそのターゲットから自分はどう見えるのか、ここにあまり思考が見られません。
  • キャリアを20年以上積み上げると、いろいろな仕事をしているものです。私の場合でいえば、原料炭の輸出、オイル資産の買収売却、経営企画、LNG市場分析と参入戦略、資産ポートフォリオの分析、投資案件の評価など。従って、嘘は勿論ダメですが、自分のキャリアをどのように見せるのか、どこを強調するのかで色んなレジュメが作れます。また、自分があまり強みと思っていない経験でもある会社からは魅力的に映ることもあります。従って、ターゲットを広げることと、それでいて自分の強みに焦点をあてること、ある意味矛盾するこれら2つのファインバランスを見つけなければいけません。あまりにターゲットを広げすぎると、何でも屋で何もできないともとられるし、余りに絞り込むと対象が狭すぎる。従って、結果的には応募する職種によってレジュメにいくつもの種類が必要となります。
  • とっても単純ですが、余り移民の匂いを出しすぎてはいけない。これはきれいごとは置いておきます。例えば、ある人の名前がまさよしさんだとします。Masayoshiなんて名前こちらの方はなかなか読めません。また、この名前ではいかにも移民でカナダ人には見えません。しかし、MasaもしくはMattと書けばカナダ人ではだれでもそのまま読むことができます。こんな簡単な工夫もできてない人がいる。

これらの点を考えると、これらは表面的な事ですが、自分を誰にどの能力を売り込むのか、そして自分をどのように見せるべきなのかについての基本的な思考ができていない。やはり、思考が浅いと同じキャリアでもこのような大不況の中で仕事を得ることは難しい。

 

やっぱり、人間は考えるということが、どんな時でも必要なのだと私は思います。