カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

カナダから見たオリンピック

オリンピックの閉会式見ました。人がわさわさ出てくる前のオリンピックの5つの輪を描いたコンピュータグラフィックや花火やライティングなどはとてもきれいだったと思います。一方で、ヒップホップのお兄さんたちやけん玉とか、曲芸まがいのボールをぐるぐる回している人、私には何の馴染みのない歌手、ちょっと微妙な幻想的な白い服を着た人のダンス、そして盆踊り、人が出てくる前はとっても期待できたのに、人が出てくるととたんにつまらなくなってしまいました。カナダではCBCニュースがこの閉会式を放送していたのですが、締めくくりの言葉はFantasticっという一言だけでした。他に二人ほど解説者らしきひとがいたのですが、何もコメントできず、微妙な静けさが漂いました。カナディアンの娘二人も、これは一体何なのという顔をしていました。この閉会式、カナダだけではなく世界中で放送されています。普段日本のことが報道されることはカナダではほぼありませんし、きっとどこでもそうでしょう。この機会に、日本は何を世界に伝えたかったのでしょうか?

 

逆に、自分がこのプロデューサーなら何を伝えたいか?そもそも日本の強みってなんだっけという疑問に行き当たりました。テクノロジー?最先端技術?武道?医療技術?コンビニ?ホスピタリティー?でも気持ちはあっても英語は喋れないから会話しないホスピタリティー?勤勉さ?アピールにならない。そうなると、やはりゲームと漫画。でも、ゲームはSubscriptionサービスに移行しているからもう日本の優位性なんて風前の灯火。となると、漫画くらいしか残らない。でも、漫画ってとてもニッチなもので、オリンピックのようなマスの人たちにアピールするようなものではない。そうなると、ないんだよね。日本の強みって。だから、プレゼン技術以前に、アピールするもの自体がないということに気づきます。

 

実際に、ここで報道されているポジティブな日本に関する報道は、セブンイレブンが素晴らしい、ボランティアのクオリティが高い、人が親切というこの3つに集約できます。テクノロジーとか先端技術という言葉は一度も聞きませんでした。食事が美味しいといのは私は聞きませんでした。きっとまずかったのでしょう。日本は食事が美味しいと日本人はよく言いますが、それは日本人にとって美味しいんであって日本人以外はまた違います。これが現実です。

 

このように考えると、日本の先行きを読むのはとても簡単です。日本は働く場所ではなくお金を使って遊ぶところです。そろそろ不動産価格も下がるでしょうから、日本のマンションを買おうとオリンピックの閉会式を見て思いを巡らせました。