カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

日本の恐ろしすぎる近未来

日本の国債発行残高が1000兆円を突破したそうですね。こんな数字を聞いても全くピンときません。でもこれを読んでもらえば意味がわかるはず。

 

さて、日本の歳出(一年間の予算)は100兆円、既に国債の利払いを含めた国債関連の支出は20兆円です。インフレ抑制のために日銀が今のゼロ金利から1%増やせば利払いで10兆円増えます。2%に増やせば20兆円と増え、国債関連の支出は現在の20兆円から40兆円と増えます。つまり、単純に言えば、国債関連費だけで予算の4割となります。この国債関連費に元本支払いは殆ど含まれていません。つまり、利子の支払い主体でこの数字です。元本の支払いなんてもうとっくの昔から無理なのはわかっています。

 

じゃあ日銀が金利を上げないとどうなるのか。いま資源価格の高騰で物価が上がっています。これは世界中で起こっているので米国、カナダ、欧州と世界中の中央銀行金利を上げ始めています。外国が金利を上げているのに日本だけ金利を上げないとなると資金は金利の低いところから高いところに流れるので当然円安が加速します。円安が加速すれば資源関連の支払いは円ベースでは高騰するので日本の国としての収支が更に悪化します。わかっていても日銀は金利を上げれません。これ以上国債金利支払い増には耐えられないのです。

 

つまり、日銀も日本政府も打ちてはないのです。よくて時間をかけて衰退するジリ貧、最悪の場合は突然のデフォルトです。これ以外のシナリオって戦争ですかね。でも日本人は戦争を起こされても自ら起こすことなんで出来ないでしょ。

 

日本の富裕層が海外移住をしていると聞きますが、税金対策もあるのでしょうが、そんな表層的なことじゃなくて円での資産価値自体が減るのですから移住は当然ですよね。

でもね、移民ってビザがないと出来ないんですよ。お金持ちはその国に投資すれば投資ビザをもらえるけど、普通の人は投資ビザは取れない。となると、ワークビザ取得、そもそもろくに英語も喋れない人にワークビザは出ないですよ。じゃあ、難民ビザ、日本人には難民ビザは降りません。経済的な理由での移民は難民ではありません。つまり、富裕層以外には移民はとてもむずかしい。

 

日本政府ができることは、せめて英語教育ぐらい真面目にやってください。政府ができることは日本人が海外移民できるようにしてあげることくらいです。英語苦手っていうひとは泥舟からは脱出できません。

 

厳しいけど、これが現実です。そろそろ、自分の世代は海外で皿洗いですごしても、子供だけはきちんとした生活ができる環境を与えてあげる、こんな辛いことを考えないとといけないところまで来ています。

 

これが残念ながら数字から見える日本の現状なのです。