カナダ外資系日記

海外就職、海外で働く、株式投資について書きます。

私の現在の仕事内容

今日は私の仕事内容について。

 

今の仕事では、原料炭の世界市場の需給分析と、今後の価格動向を予測する仕事をしています。

 

以前のオイル会社ではBusiness Developmentチームでオイル資産の買収売却いわゆるM&Aの仕事を7年、その後Business Planningテームで今後5年の長期計画及び翌年の予算計画を立てるしごとをしていました。

 

これらの3つの仕事は一見異なりますが、基本的にはエンジニアリング、キャッシュフローや会計、その根本にあるのは物事の定量定性分析、ロジック構成力、コミュニケーションスキルがあるので、扱う商品がオイル・ガスから原料炭に移っても、あまり戸惑いはありません。

 

ちなみに、原料炭というのは電力で使う石炭ではなく、鉄鋼業界の高炉とよばれるIron-Makingで使われる特殊な石炭です。私の今の会社はこの原料炭では世界2位の原料炭を供給していて、日本、中国、欧州、ブラジルなど世界中の鉄鋼会社にこの原料炭を輸出しています。その関係で、鉄鋼業界の分析も私の仕事内容に含まれます。また、原料炭の他にも、Copperの資源開発にも現在は注力していて、Copperが今後の私の会社の主要商品になります。

 

この原料炭というのは面白いもので、発電に使う一般炭に比べると世界中でも大量に生産できるものではなく、かつ最近のESGの動向により当社も含めどの会社もあまり開発資金を投入しません。良くて現状維持という感じでしょうか。従って、鉄鋼需要が伸びるのに原料炭の供給は増えず、かつ原料炭は過去に合従連衡を繰り返し上位5社で世界供給の7−8割を占めているので、原料炭会社の方が鉄鋼会社より価格交渉力が強く、我々としてはなかなか美味しい状況にいます。

 

これに加え、EUやUK、そして米国日本とロシアから石炭輸入を止める方針を取っているので、需給関係は完全に供給不足になっていて、原料炭価格は史上最高値をつけています。この構図は原料炭に限らず、オイル、天然ガスも同様の状況ととても良く似ています。

 

話は戻りますが、私のチームが分析した内容は、当社のマーケティングチーム内だけにとどまらず、当然マネジメントチーム、M&Aチーム、投資家向け資料に使われます。

 

今後暫くは、この業界はかなりの利益を上げていくことになると思います。

 

こんな仕事をしています。